のりすけです。

ゲームマーケット秋が終わり、さて一息と思いきや、
入手したゲームで遊びたいし、在庫の処理考えなきゃだし、
次のゲームも創りたいし、なかなか休まりません。

とりあえず、覚え書きとしてHONNOJIの制作話でも書こうかと。
デザイナーズノートと言っては恥ずかしいですが、ダラダラと。
制作の話

ゲムマ春に向けて、カード効果によるゲームの構想が上手くいかなったので、
数字カードをメインにあれこれするゲームを考えていた。

そしてHONNOJIの素となる、『暗闇の決闘(仮題)』という試作ゲームができる。
1~10の数字カードが3つのステータスに振り分けられ、
イベントカードを使って自分に有利な場にしたり、相手の数字を絞り込んだりして、
自分は相手より強いか?弱いか?を当てる推理ゲームなのだが、
結果ただ連立方程式を計算し続ける算数ゲームになり失敗。
暗闇の決闘

暗闇の決闘を改造して作ったのが、『決戦(仮題)』
1~10の数字カードを5つのステータスに振り分け、
[能力]や[特徴]や[職業]などのカードで能力を付けたり奪ったりして
強化していき、いざ決戦!というゲーム。
まあまあ面白かったけど、まあまあ程度だったので塩漬けに。

その後、正体隠匿系の『陽忍(仮題)』というゲームを構想。
城下町を移動して、村人との交流やアイテムの入手で任務を達成していく。
けど誰がどのキャラクターかは分からないっていう感じ。

『陽忍』に『決戦』のステータス奪い合いのシステムを組み合わせ、
能力を強化しながらアイテムを入手し、任務をクリアしていく正体隠匿
内容盛り盛りのゲーム構想ができあがる。
これも完成すれば面白くなると思ったけど、まとめきることができなかった。
その代わり、『決戦』までは数字カードはステータスのみに振られていたけど、
「居場所」と「ステータス」を同じリソースで処理するというシステムが誕生した。
5は強いカードだけど、どこに重きを置くかで変わる。あちらを立てればこちらが立たず。
数字カードを全て共通のリソースとするというのはなかなかいいかもしれない。

ということで、任務の達成という要素は捨てて、
再び数字カードで殴り合う系の『決戦天主閣』が誕生する。
自分専用の1~5の数字カードがあって、それを
[居場所][攻撃対象][攻撃力][捌き][能力]
の5つのマスに割り振る。
なんかシンプルでクールだ!
が、それとは裏腹に、今まで脱皮してきたはずの要素がたくさんくっついたままで、
能力がアップするイベントカードや、特徴カード、職業カードなど色んなカードやステータスがあった。
秘密のステータスに居場所を加えることで、正体隠匿ならぬ居場所隠匿ゲームだ。
今までの「面白い」を突っ込んだごった煮状態のゲームだった。
決戦天主閣

これまでの試作ゲームは身内で回したり、一人回しで失敗と分かることがほとんどだった。
しかし決戦天主閣は相手の選択を読んで合わせるゲームなので、一人回しができない。
面白い要素を詰め込んだのだから、面白いはずと思っていた。

そんな中、かぼさん主催の半クローズドのゲーム会にお誘いいただき、
試作品もできたてホヤホヤでテンションも上がっていたので、あわよくばテストプレイしてもらおうと持参。
そのゲーム会には、あの「惨劇ルーパー」のバカファイアさんや、
あの「月夜の人狼」の楽々さんもいらして、うひゃートーキョーはスゴイとこダベやー と思った。
その2人に恐れ多くて、なかなか試作品を出す勇気がなかったけど、
会の終盤にこっそり取り出して、別な参加者に遊んでもらった。
その結果は、煩雑すぎるゲーム要素と、全然攻撃が当たらない収縮性の悪さとかが
色々ダメダメで、ゲームの途中で打ち切った。大失敗!

そのあとプレイ感の質問や改善案とかの話を聞いていたら、
後ろの机で別のゲームを遊び終わったバカファイアーさんと楽々さんが来て、反省会に参加。
ゲームの様子をまったく見ていないのに、
コンポーネントを見ながら、色んなアイディアがぽんぽこぽんぽこ出る。
ああ、この人らゲーム制作フリークなんだと実感した。
いただけるアイディアはいただいて、しっかりと心に留める。

私が一番実感していたのは、ごちゃごちゃしてダサいということだった。


けどきっと本質的には良いゲームだという自信があった。
もう一度、1から考え直すことにした。

何がクールか?
・限られた共通の数字リソースを使って、移動と攻撃などを行う。
これはクールだ。

・同時プロットで相手の行動を読む。
これは一番好きなポイントだ。
「スコットランドヤード」のミスターエックスは、時には裏をかいて危険な移動をしなければ勝てない。
あの感じは大好きで、制作中のゲームはそれが全プレイヤー同時にできるものだと自負していた。

大切なことはこの2つだ。この2つを最大限に引き出すシステムを考えればいい。

そうと決まれば、あとは取捨選択。
テストプレイで貰ったアドバイスなども参考に、アイディアを作っては捨て、作っては捨て・・・
面白いアイディアが浮かんでも、メインアイディアにマッチしなければ塩漬けに・・・

行動アイコンと数字カードの組み合わせでプロットするシステムはここで生まれた。
このアイディアにより、ぐっとゲームの形が見え、サクサクと構想が進む。
寄り道で作っていた『脱出本能寺』のフレーバーを抽出して、本能寺の変を舞台にした。
(脱出本能寺は信長を連れて本能寺の火の手や追手から逃げ回るバースト系ゲーム)
日本史にはとんと疎かったが、本能寺の変について調べると面白いフレーバーがあるわあるわ
それらをゲームシステムに落とし込み、人物カードや火の手、茶器や種子島などのカードを構築。
メインアイディアはしっかりと固まっていたので、細かい部分は融通がいくらでも効く。

そうして、ほぼほぼ本能寺のシステムが完成した。
それでもまだ山札が60枚あったり、移動・攻撃のほかにもカウンターや複数攻撃があったり、
点数もセットコレクションだったり、まだまだ要素が多く詰まっていた。
ちとさんやオルさんとのご近所ゲーム会で何度もテストプレイしてもらったり、
バカファイアーさんのテストプレイ会にお邪魔してアドバイスを貰ったり、
色んな人に助けられながら、要素をさらに絞って、絞って、
カードが11種類になったときは鳥肌が立った。

要素をたくさん集めてくっつけただけのツギハギのずんぐりしたハンマーから、
鍛錬を繰り返して仕上げた、しなやかで美しい日本刀へと変わっていった。

この時で、ゲームマーケット春の1カ月くらい前。
ほんとは春に出すつもりだったけど、丁寧に作りたかったので見送りに。
『夢の森と僕のくまさん』の制作に絞ってGM春まで過ごす。

そしてGM春終了後、さっそくゲムマ秋に向けて、HONNOJIの製作作業が始まるのです。

ということで、HONNOJIの制作変遷についての戯言でした。
要素のツメコミすぎ、ダメ!
沢山の原石を懐に持ちつつ、適切なものだけを合成して、
鍛錬して研磨することがゲーム作りと学びたり。

だらだら書きすぎて長くなったので、プロダクトについては別の記事で書きたいと思います。
読んでくださってありがとうございました!